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  • 執筆者の写真Renata

なぜ「防腐剤無添加」の化粧品は危険なのか

なぜ「防腐剤無添加」の化粧品は危険なのか

近年、ナチュラル化粧品の売上は増加し、オーガニックスキンケア製品が空前の人気になっています。 マーケット調査によると、世界の認定されたナチュラル化粧品の売上は2018年には14兆円ドルと予測されていて、そのうち20%以上の売上をヨーロッパが占めてします。そのヨーロッパでは、ドイツ、フランス、スイスがナチュラル化粧品の売上トップ3の国です。 なぜ、ナチュラル化粧品はそれほどまでに需要があるのでしょうか。 最近の調査によると、消費者がナチュラル化粧品を購入する利用は次の3つです。

1、化学物質が入っていない 2、肌にやさしい 3、地球環境にやさしく、動物実験をしていない

しかし、これはいったい本当なのだろうか?と疑問に思うことはありませんか? そう、ほとんどのナチュラルコスメブランドは、環境保護と動物愛護の精神で、動物実験は行っていませんし、動物性のものを製品の成分に使ってはいません。 そして、ほとんどのナチュラルスキンケアやメイクアップ製品はパラベンやシリコン、界面活性剤を全く、もしくはほとんど使っていません。 しかし、ナチュラルコスメが肌により優しくて、敏感肌にふさわしいかといいうと、実は答えは「NO」です。

自然の成分は安全なのか?


あなたは、自然のものでできているものはなんでも肌に安全だと思うかもしれないですが、惑わされないでください。 天然成分は肌荒れの原因になるものもありますし、はっきりいって危険な場合もあります。 スキンケアの専門家ポール・ベジャン*は、こう言っています。 「オーガニック成分は非オーガニック成分よりも優れていると実証された調査はひとつもありません。 ペパーミント、メントール、ユーカリ、ラベンダー、ローズマリー、サンダルウッド、エッセンシャルオイルなどの天然成分はナチュラルコスメやオーガニックコスメによく使われています。しかし調査によるとこれらの成分は刺激性があると証明されています。 肌がひりひりするようなとき、コラーゲンが破壊され、肌の本来の治癒する力が阻害されているのです。」

* Paula Begoun https://www.paulaschoice.com 他の天然成分は、皮膚の炎症を起こす可能性があり、敏感肌や、シトラス、レモングラス、ゼラニウムオイル、ラベンダーオイル、ウィッチヘーゼル、イランイランなどはアレルギー反応につながる危険もあります。 天然の産物からできてはいますが、これらの成分は乾燥、赤身、皮膚のひび割れなどの原因になることもあります。 そして、多くのナチュラルコスメブランドがこういった事実にもかかわらず自社製品にこれらの成分を使い続けています。 Lush社の人気商品の一つであるにきびを防ぐ保湿剤はラベンダー油を含んでいます。ラベンダーオイルは肌に刺激を与え、にきびを治すどころか、悪化させるかもしれない危険があります。 Body Shop社の製品にも同じような事例があります。Body Shopは素晴らしい成分の調合でよく知られています。しかし、メントールや他の植物オイルのように深刻な刺激物となるような成分をいくつかの製品に使っています。

防腐剤なしのオーガニック化粧品での深刻な被害


オーガニック製品を買うのは、食品は良いかもしれませんが、スキンケアとなると、食品と同じようにはいかないのです。 ここで、「オーガニックマニア」だった私の友達の残念な経験をご紹介したいと思います。 彼女の家はすべてのものがオーガニックでした。オーガニックスキンケア製品をつかって顔に細菌感染がおこるまでは。 その友達は、感染症になり抗生物質を服用し、皮膚科医が処方した特別のクリームを塗ることになりました。 オーガニックコスメの会社はクリームや化粧水に防腐剤を使っていなかったようです。そのため、悪い細菌がボトルの中で増殖してしまったのです。 そしてその全ての悪いモノが友達の顔に塗られてしまったというわけです。

ナチュラルか合成かは肌に良いか悪いかの基準にならない

スキンケア製品が安全で効果があるかどうかは製品につかわれる成分の量や割合にかかっています。 例えば、もしあなたがニンジンだけを食べていたら、あなたの皮膚はニンジンに含まれるカロチンによってオレンジ色になり、ビタミンAの過剰摂取になってしまうでしょう。そして、それには深刻な副作用の危険性もあります。 例えば、ペパーミントマッサージオイルをあなたの肌に使ったとします。もしもそれが100%のペパーミントオイルだったとしたら、おそらくそれはものすごく肌にとって危険です。しかし、それはすべて「自然」「天然」ですよね? もしも、製品の成分に水が使われていたら、防腐剤が必要です。もしも化粧品を買うときに、ラベルの成分表をみて、水と書いてあるのに、防腐剤が入っていなかったら、赤信号です。私だったら、その化粧品ブランドや売っているお店に質問しに行くことでしょう。

繰り返しますが、肌に良いか悪いかは、ボトルや瓶の中の用量によります。 もしもスキンケア製品がすべて天然成分だったとしても、適格に調合されていなければ、乾燥や刺激、赤み、腫れなどが起こったり、アレルギーが出たりすることだってあるのです。 たくさん売られているナチュラルスキンケア製品の中には、こういったリスクがありながら、自分たちの製品が一番安全だと主張しているものもあるのです。

ナチュラル化粧品やオーガニック化粧品、定義は何?

ナチュラルとかオーガニックの定義は、現代ではかなり変わってきています。 ナチュラルとオーガニック、天然由来、自然な抽出、サステイナブルなどいろいろな言葉が出てきていますが、いったい違いは何なのでしょうか。 誰も答えることができません。 実際のところ、世界全体でみると、EcoCert, USDA, BDIH, Natural Products Association, QAI, ccof, Organic Consumer Organization, COSMOS など、およそ350以上の機関が独自のオーガニック認定基準を設定しています。 それらのオーガニック認定機関は、オーガニック認定証をはっこんするのに何千ドルというお金を科していて、それぞれの機関が基準設定を競っています。 ですから、あなたは、一人の消費者として何を自分が買っているのか知ることは責務と言えます。一体どんな機関がナチュラルやオーガニック認定をしているのか知るということが重要なのです。

防腐剤なしの化粧品の難しさ

オーガニックフードやナチュラルフードのよいところは、 食品は買う人は誰もが、それを冷蔵庫に入れたり食べる前に調理しなければならないことを知ってるということです。 スキンケア製品やメイクアップ製品は違います。 もしも、すべての消費者が化粧品を顔に使う前に冷蔵庫に入れたり、電子レンジけかけたりしてくれるなら、防腐剤なしで安全な製品を作ることも簡単でしょう。 しかし、現実には使用者は手でクリームを毎日触ることになり、結果として肌にバクテリアが増殖してしまうのです。 それゆえ、スキンケア製品やメイクアップ製品における保存料はあなたの肌を安全に保つ鍵となるのです。 もしも化粧品会社が、スキンケアやメイクアップ製品に防腐剤を入れないという選択をしたなら、あなたを危険な状態にする危険性があります。 私の友達は、本当にかわいそうな経験をしました。

防腐剤の種類と知識

防腐剤について、良い面と悪い面を比べてみましょう。

問題になる防腐剤

パラベン(健康被害があるような細菌や真菌を防ぐ防腐剤、DMDMヒダントイン、ホルムアルデヒド、クォーター二ウム15、イミダゾリジニル尿素、影合成香料や他の様々な物質のリストは、現在販売されいてる製品がもっと良くなる可能性があることを示してします。

また、The Environmental Working Group’s Skin Deep DatabaseというWEBサイトでも製品や成分について詳しく知ることができます。 こちらのサイトでは、製品や成分を緑、黄色、赤の色分けで、危険度をランク付けしています。私は常に、こちらのサイトで自分が使う化粧品の成分を調べています。

非毒性の防腐剤 適正なコスメブランドは、ベジタブルグリセリンやニームオイルなどを入れて成分構成を微調整します。 賢いコスメブランドは、抗酸化物質やターメリック、ローズマリー、オレガノ、タイム、ティートゥリーなど防腐効果のあるエッセンシャルオイルを 成分として使います。またポンプ式の栓にして空気に触れずらいパッケージを開発しています。 安全な防腐剤として食品レベルの保存料を使うところもあります。(例えば、ソルビン酸カリウムや安息香酸ナトリウムといったものです。) また、オーガニックエタノールやグレープアルコール、ベンジンアルコール、ウィッチヘーゼルなどもあります。 植物由来の非毒性の防腐剤もあります。(グルクノラクトン、エチルヘキシルグリセリン、クエン酸など) そして、デビドロ酢酸のように化学物質であっても非毒性の防腐剤もあります。

化粧品を選ぶときに、一番気を付けないといけないことは?

押さえておきたい点は、スキンケア製品やメイクアップ製品は、ナチュラルやオーガニックであってもなくても、安全であるということです。 もしもあなたがナチュラル製品を使っていて肌にあっていると感じているならば、それでよいです。 もしもレチノールクリームを塗ったあったのすべすべの感触が好きならば、心配することはありません。 この記事から気に留めていただきたいことは、化粧品に、化学物質が使われているか、自然の物質であるかどうかで危険かどうかは判断できないということです。 例えば、リンゴはホルムアルデヒドとアセトンを含んでいます。しかし、それが危険かどうかは、含有量と割合をみなければなりまん。 16世紀の有名な医者、パラケルススは言っています。 「すべてのものは毒である。薬と毒を区別するのはその量のみである。」 スキンケア製品やメイクアップ製品の成分含有量と成分割合が最も大切なのです。

*Preservative-Free and Self-Preserving Cosmetics and Drugs: Principles and Drugs edited by Jon J. Kabara ( book)

* Rheological Properties of Cosmetics And Toiletries edited by Dennis Laba

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